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"グランドフィナーレ(Youth La giovinezza)" [映像(映画・放送)雑感]

"グランドフィナーレ(Youth La giovinezza)"

洋画 サイトを見ても多面的で勉強させて頂きました系
パオロ・ソレンティーノ監督
A上
2015年 121分

<<粗筋>>
 スイスアルプスの谷間にある高級ホテル(元サナトリウムでトーマス・マンが魔の山を執筆) 、そこには世界のお金持ちが訪れていた。「シンプル・ソング」の作曲者フレッド・バリンジャー(マイケル・ケイン)にエリザベス女王からの使者(アレックス マックィーン)が勲章授与と演奏指揮を依頼するもフレッドは頑なに断っていた。使者は退場する際、プールに南米の有名元サッカー選手(ローリー・セラーノ)がいることに気付く。新たな役作りに人間観察を行っていたハリウッド俳優ジミー・ツリー(ポール・ダノ)がフレッドと使者の様子を見守っており、その夜大人気を博した-彼自身ミスターQから抜け出せない-あとの作品が見逃されることを、若い時の一回の軽率のためとフレッドに話しかける(フレッドには軽率でない)。

 ホテルにはフレッドのアシスタントも務める娘レナ(レイチェル・ワイズ)もいたがポリネシアに夫ジュリアン(エド・ストッパード)と旅行に行くことになっており、フレッドの健康管理などの手筈も整えていた。しかし夫はポップ歌手のパロマ・フェイス(本人)を好きになり離婚することになった。ジュリアンの父親はフレッドの親友、映画監督のミック・ボイル(ハーウェイ・カイテル)であり新作のためスタッフとホテルで構想・脚本を練っていた。

 もちろんフレッドの医師・マッサージ師(ルカ・ミジョヴィック)・レナに一目惚れしてしまう登山家ルカ・モロー(ロバート・シーザラー)などホテルのスタッフの他にバイオリンを練習中の少年、ジミーの評判にならなかった映画を見て自分の納得を得た少女-(情況が情況だけに)メークアップしたジミーと遇っての笑顔が大事-、フレッドとミックの賭け事の対象となる夫婦、空中浮揚すると思われている仏教僧(ドージ・ワングチュッテ)、手に入れた称号の副賞でやってくるミス・ユニバース(マダリーナ・ゲネア)など宿泊客が登場し、宿泊客でないがプロスティチュートもいる。そしてミックにとって大事な女優ブレンダ・モレル(ジェーン・フォンダ)も訪れる。

<<ポイント>>
 はじめの場面でフレッドが読んでいる雑誌にはミス・ユニバースが報じられている。女王の使者に以前は妻と来ていたと話した。彼は夢の中で、ヴェネツィア(彼は引退までヴェネツィア交響楽団を率いていた)サン・マルコ広場が水没している時ミス・ユニバースとすれ違う。彼女の胸が彼に当たり(そうになり)、その後彼自身も水没する。その時メラニーと叫ぶ。まあ話の半分はそう云うことです(うわっ、ネタバレ)。

 でも、それだけでないこの映画。題名が Youthであることもエッと思うのに、邦題のグランドフィナーレも老人たちのその後である、演奏会のことである、崖でのレナとルカのことであるとか観る人にさまざまな想像をかき立ててくれるようだ。邦題のほうは置いておき、僕は Youthについて、ミックとプロスティチュートは伏線で、フレッドは医師からこの後は若さですと云われ、次の映像で笑いかけているマッサージのネェちゃんとやっちゃって演奏会を引き受ける気になったと思う。そうでなければ彼のすべて、ここ十年?ほどの無気力・無関心からの大転換が判らない。彼女が一人で行っていたダンシング・ゲームを最後の映像では何人かが見守っているのも暗示的だ。たしかに性行為って若くないと充実したものではない気がする(こう云いきるとテーマとずれるが・・・)。少なくとも御亭主が急に優しくなると浮気(フレッドの場合浮気ではない)と思う奥方はいると思うけどなあ。最愛の人はメラニーだが、Youthはそこにある気がする。違ったかなぁ?

 本作について映像と音楽の素晴らしさに触れない記事はない。韓国人ディーヴァだからと容貌で否定的コメントをされていたサイトもあったが、心臓発作を起こす団体旅行が日本人でも韓国人でも関係ないと同じことだろう(別の映画の話だが・・・あの映像も素晴らしかった)。演奏会の場面ではフレッドと交わす表情による意思の疎通がどうかだけであり、だれでも曲の出だしの所では戸惑う、演奏者も戸惑っていた。ディーヴァの口のアップがありメラニーが出てくる。メラニーの口から歌が聞こえてくるか来ないかで違ってくるが(映像的には歌が聞こえるほどではない)、どっちなのだろう?また、その時の演奏の真価は音楽のみで判断したい。良かったかどうかは目をつむって聴くか、CD/download曲でサウンドトラックを味わってみるしかないか。ついでにあの場面、楽団の指揮についてJAZZなどでないクラシック音楽の精髄を見せて貰ったと思う、あれがクラシックなのだ。

 前立腺と尿量にも誤解があるようだ。確かに老齢男性と前立腺疾患は切っても切れない関連がある。でも腎臓は通常よりも多い尿を作っている。前立腺は尿を出す時に問題となり、本当に数滴しかでないならば膀胱に貯まって苦しんでいるものだ。御同輩はまだそこまで至っていないと思うが・・・、失敗はしましたか?

 恐怖か欲望かの会話でジミーは欲望をとった。欲望は煩悩の元だから避ける(はずの)仏教僧が次の映像で空中浮揚する!!エッ、ソレンティーノさん仏教を肯定しているの?否定しているの?判らなかった。

 粗筋は登場人物の紹介のみで映画のストーリーでは、ミックとブレンダ、面会後のミックの幻覚など多くのエピソードが詰め込まれているが決してドタバタしていない。何回か見直すとアッという発見があるだろう。若い方は何じゃと思われるかもしれないが、そうなるまで何回も見えるから若い時に一度観られては?

<<楽しめる人>>
映画美を確認されたい方
音楽映画の好きな方
ホテルものが好きな方

歳をとって世の中の虚無に取り憑かれそうな方(何回か見ないといけない)

P.S.
ウン、存分に独断と偏見だ。

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