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一匹のセミ [ひとり言]

 昼休みにタバコを吸う。屋外に出て高校生のようにクルマとクルマの間で隠れて吸う。暑くなっているが、そこは真夏の歩き遍路体験もあり、また外に出る休み時間は文字通りほんの一服。

 今日も駐車場の車止めに腰を下ろし一服。急にパタパタと音がするので目をやると車の近くでセミがひっくりかえっている。命短いセミが命を全うしようとしていると眺めながら煙を吐いていた。

 セミはくるっと回り這いながら僕のクルマのタイヤに近づいて行く。頑張るなあと見ていると、たどり着いたタイヤに上ろうとして落ちた。もう元気がないのだと思ったが、再挑戦して落ちることもなくタイヤを登っていく。

 一服吸い終えた。クルマを動かす時間ではなかったが夕方動かす時にタイヤであいつを潰してもと、セミをそのまま置いておく気にはならなかった。近寄ってみると羽根が曲がっている。それでパタパタと落ちてきたかと思いながらセミをつまんだ。あれっ、曲がっている右の羽根もまっすぐな左の羽根も柔らかい。

 オイオイ、やっと土から出て来たのか?お前はまだやることがあるだろうと心の中でつい話しかけた。クルマの後ろに丁度葉の茂った木が立っている。あれに登っていて風かなにかで落とされたのか。駐車場のオーナーとは違うお家なのだが、その木からブロック塀に枝が伸びてきて接している所がある。その枝に向けてあっちに行けとブロックの上にセミを置いた。もう遭うこともないだろうが、残り少ないセミの命。有意義であって欲しい。

 夕方、念のためにブロック塀を見たが、そいつはいなかった。


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