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"キラータトゥー" [映像(映画・放送)雑感]

"キラータトゥー"
外国映画(タイ) 異国情緒にドップリ系
ユッタルート・シパパック監督
B上<---->A上
2001年 114分

<<粗筋>>
 彼に狙われると命がないと怖れられる殺し屋キット(ソムチャイ・ケムクラット)に警視総監暗殺の依頼があった。キットひとりでは不安と、刑務所から出所したばかりのバッファロー(ステイーブ・ボーガーム)にも依頼がある。バッファローは旧友のゴースト・ライフルに連絡、バッドボム・ドッグ(ペッタイ・ウォンカムラオ)・エルビスM16を仲間に加える。キットは幼い頃両親を殺され、バッファローは貧しい島に母と娘を残していた。ライフルは愛妻を誤射して彼女の亡霊に悩まされていた。

 キットとバッファローのグループは面識もなく目論み通りにならないが、任務を果たしてしまう。実は、組織はバッフガンに依頼するつもりの所、バッファローと間違えていたのだった。組織はキットとバッファローら全員の暗殺を命じる。バッファローはライフルと故郷ティアン島に向かい、分け前の欲しいドッグにもティアン島に来るように云う。

 ティアン島のお坊さんが云うには、バッファローの娘は母親の借金のためフラワーアイランドに売られていた。キットは両親の仇討ちのため、バッファローらは娘救出のため、そして組織のグループも麻薬密売のためフラワーアイランドに集まってくる。

<<ポイント>>
 仏教国タイの映画かと見はじめた。警視総監殺害の映像では誤射や軍と警察の撃ち合いなどで簡単に人が殺され、コミカルでも仏教など関係なく最後まで観るのはつらいかなと思った。でも組織によるキット・バッファローグループの暗殺命令で話が面白くなり楽しみながら最後まで観ました。見終わると、全く意味のない銃撃戦の映画ではなく何かが心に残っていた。評価をB上としましたが、はじまりのイメージが最後まで残ったための評価です。(^^; でもそれ以上の評価は控えます。(^_^;僕一応日本人

 この映画は歴史超大作が1~3位を独占=タイ映画歴代興行収入(2010年時点)(KINBRICKS NOW)で11位とタイの方々に支持された映画です。ドップリとタイ人の気持ちになればキット評価はA上。そして思ったことが、昔は風景・風俗で異国情緒を感じたのでしょうが、今は映画でその異国情緒を感じ取るものなのでしょう。日本人の目線・国際人としての目線だけでなく、タイ人の気持ちになれば1.貧しさと外国に支配されて行く(とくにアメリカ資本)のでないかとの恐怖心および反抗 2.仏の言葉と祈り 3.コメディアンとして馴染みの主人公たちなど満足なのでしょう。何せ原題が「ガンマン 世界/お釈迦様/???」(タイ映画ライブラリー キラータトゥー)だそうです。

 作製されたのは2001年、すでに映画で描こうとした年(2011年)を過ぎてしまいました。アメリカ経済もかっての暴力的な力を見せることは減ったと思いますが、ますます広がる貧富の差。現在のタイはどのような状況なのでしょうか?(いえ、単に脚本監督のユッタルート・シパパック氏のイメージとどうだったかをご本人にお聞きしたいだけなのですが。)

 イッツ・ナウ・ネバーではじまり監獄ロックで終わるエルビスも面白かったですが、亡霊に悩まされるゴースト・ライフル。優しそうな人で画面にいるだけでホッとしました。バッファローの渋さ、ドッグの熱演。そりゃもう、科白でも演技でも画面でも充分笑わせて貰えます。

 ティアン島の僧が悩める子羊(キット・サイレンサー)に諭します。「悪夢は人の心に生じる。だから人の命ではなく心で消すべきである。」煩悩を絶つための寛容の精神ですが、ホント喧嘩すれば仏教徒が一番弱いと思う。「右の頬を打たれたら左の頬を差し出せ」と云うキリスト教徒でもクォ・ヴァディス以来あまりお目に掛からない気がする。歴史的にも、個々では知りませんが、十字軍にしろリメンバー・パール・ハーバーにしろ左の頬を差し出さず殴り返します。仏教の言葉は煩悩を遠ざけろが基礎であり、キリスト教的「愛」ですら煩悩に過ぎないと云えると思いますよ。煩悩を消すために、戦争に至る心理的葛藤そのものを否定してしまうので戦えず、支配される。ホント損な教えだと・・・。そう云えばゴースト・ライフルが亡霊と一緒になる時(僕的に映画の中で一番良かった)なんか、「ゴースト ニューヨークの幻」だとキラキラ輝いて天から一条の光が差し二人はそれに乗って幸せそうに・・・となるだろう。本作ではならない!消えるだけ。鈴木大拙先生が天国を準備したキリスト教とそうでない仏教の差を論じられていたが詳細は忘れた。因みに阿弥陀仏がお迎えに来る浄土はタイの方々には馴染みがないと思う。

 僕的に強烈な印象が残ったのは、ライフルの幸せと較べて、エッと驚いたドッグの煩悩多き「愛」の確認。上の段で云えばドッグは「悪夢を心で消さなかった」。その結果が、こうですよと云うのだろうか?あまりにも残酷。お寺でいたす麻薬の場面とともにマッハ!仏像を取り戻せ! キャスト/スタッフ(トゥクトゥク パダライス!/トゥクトゥク情報)でタイのビートたけしと紹介されたペットターイ・ウォンカムラオの魅力爆発である。

 まあバッファローの娘が一生懸命祈る時に、横にいる男性が日本人でなく良かった。
(^^; でも、家を守るために娘を売り結局家も守れない・・・。バッファローの妻(話だけだが・・・)に涙が出る。昔々の(そう遠くない)日本でもあった話。そう考えると日本もまだまだ余裕か。

<<楽しめる人>>
自分と違う価値観を否定しない方
ヒットしたタイ映画を見てみたい方。

以前観て面白くなかった方は、そうかタイの人々の気持ちで見ることかと再見を。
m(_ _)m 異国情緒ニドップリト。

P.S.
仏教の専門家でないので、外していればゴメン。
でも、近いとは思う。

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